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2009/09/08 (Tue) ある男の半生

作家名は呼び捨てにするのが通常なのですが。。。
この方を私は何故か呼び捨てに出来ないんです。
だから。。橋本治センセイといっております。

拙著『女の言葉が男を変える』(講談社)には橋本センセイのフレーズがいっぱいです。
書店と出版社のご厚意で直にお目にかかったことも今となれば、わが自慢のひとつです。

もちろん依頼原稿の場合は,、、橋本治と書きますが。。。

さて、件の橋本治センセイの新刊は長編小説です。

『巡礼』(新潮社)です。

 CIMG4223.jpg


戦後急速に日本は変わったけれど。。。。
はたして心底変わったのだろうか?
経済力はついたが。。。ひとそのものはそんなに変わっていない。
戦後ずーっと1政党が主に支配してきた政治システムに中で堂々巡りをしてきただけ。
アメリカの影響下でアメリカの後追いをしてきただけ。

街が変わり住人も入れ替わったが、、、、昔のままに取り残された男がいた。
まじめに戦中戦後を生きてきたはずなのに、どうしてこうなってしまったのか?

その男はゴミ屋敷の住人と化してしまった。
なぜ?。。。。
本書半ばから、その男の半生が描き出されることになり。。。
一気にぐいぐいと引きっこまれる。


戦後すぐの生まれ(橋本センセイもそう)のワタシ世代は、
昭和20~30年代暮らしの細部(details)にうなづき、
団地族の誕生、自家用車も走り始めた頃のことも懐かしく思い出される。

男の両親の家業である荒物屋っていうのも懐かしい。
私の故郷にも荒物屋の番頭から身を立てて。。。店を持った知り合いのおじさんがいた。
商売が狂ったのか。。。。夜逃げ同然に忽然と消えた家族があったなあ~。

いろいろ幼い頃の記憶をたぐり寄せながら。。。
ゴミ屋敷の住人の男の半生はひとごととは思えない私たち日本人の戦後史でもあることを思い知らされることになる。

最終ページで不覚にも涙を流してしまった。
あまりにも不器用な男に対しての鎮魂の涙だったと思う。
誰が悪いわけでもない。

ところで、
その男に三行半を突きつけた元妻の女の半生はどんなものだったんだろうか?と気になる。

      CIMG4225.jpg



   一応概要を理解していただくために朝日の詳しく書き過ぎた感ありのインタビューもお読みください。




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comment











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読みます! 

 私とake姉の共通点の一つに、橋本治クン(私より年上なのに、なぜかクンと呼んでしまいます)ファンというのがあるんですよねー。
 少女マンガを論じた『花咲く乙女たちのキンピラゴボウ』で彼にはまって講演会に出かけ(黒革ジャンに黒革パンツの彼は、想像以上に長身&長足でかっこよかった!)、『男の編み物 橋本治の手トリ足トリ』を教科書に、初めてセーターを編み上げたことなどなど、橋本治クンに受けた影響は計り知れません。
 この本、さっそく読んでみまーす。

 追伸:森まゆみさんが、群言堂の本を出されましたね。
『起業は山間から‐石見銀山 群言堂 松場登美』

2009/09/08 22:26 | 二女 [ 編集 ]


オススメです! 

>二女さま
本の紹介のときには決まって反応してくださるのは、うれしいことですv-346

好い本でした。
東京郊外と思われる風景と暮らしが丁寧に描かれていて、もう死語のなってしまった荒物の商品が懐かしいです。
荒物屋の売れ残り=ゴミともいえます。。。
その男は、古い商売を廃業して悠々自適にその後も経済的には暮らすことも出来たはずなのに。。。。

橋本治センセイ&橋本治クンと呼ぶわたしらって、面白いですね。
みょうがさんにもおススメしたいです。

そうだわ、件の群言堂は修学院道下ル白川通の西側にショップがあるんですよ。
ラインや素材は好みですが。。。もう洋服は要らないし。。。でも一度は必見ですぞv-324

2009/09/09 20:52 | ake149 [ 編集 ]


迷っております 

橋本治さんの本、エッセイはずいぶん読んでいるのですが、小説がダメなんです。今度のはakeさまのご紹介がおもしろそうなので、迷っています。どうしようかな。
 群言堂は石見銀山の町にあります。2,3度行きました。古い家を使ってカフェもあるんですよ。緑の真ん中です。

2009/09/09 21:21 | みょうが [ 編集 ]


 

akeさんとのお話の中に橋本先生はよく登場しますよね。

読みたい本がどんどん増えて、
買うのはいいものの果たして読めるのか不安になることも多々………。
速読ができればいいんでしょうが。
(小学生のころ少し習ったんですが今じゃ(笑))

2009/09/09 21:33 | nono [ 編集 ]


チャットのごとく 

>みょうがさま
呼べば応えるこの早さ!!うれしいです。

ダメなんですといえば、ワタシも。。。先日おかりした直木賞の北村某氏。。ワタシもダメでしたワン(笑)
小説は好みがありますよね。

今度お会いするときにお持ちしますので、よろしければということで。。。

評論はたくさんお読みになっていますよね。
たしか小林秀雄論までも。
あの『蝶のゆくえ』もダメでしたか?

2009/09/09 21:39 | ake149 [ 編集 ]


 

私の友人で彼のこと治ちゃんと呼ぶ人がいて彼のことを高校時代から知ってるようです。

桃尻娘は出版当時読みましたが、もう中味は覚えていません。前の彼の記事の時彼が編んだセーターをみたことがあるのでコメントしようかと想っていました。

かなりお気にいりのご様子ですね~・・・笑

私も三行半を突きつけた元妻の半生がしりたいものです。

2009/09/10 07:00 | ヘルブラウ [ 編集 ]


ハンブルグはもう寒いのでしょうね? 

>ヘラブラウさま
おはようございます。

こちらは、昨夜はお布団が薄過ぎたたくらいに涼しかったです。今朝は7分袖を着てます。お昼間は29度ぐらいにはなるようですが。。。

えへへ!橋本治センセは。。。かなりのお好みですe-265e-461
意外や桃尻娘から入ったのではないので、、、読んでません。フェミニズムの方から入り、、、男性側の問題として彼に注目。変わった経緯でしょ。
『なぜ男は男が怖いか?』という章には目のウロコでした。
語り出したら。。長くなるので、このへんでe-266

2009/09/10 08:16 | ake149 [ 編集 ]


nono ちゃん~ 

お帰りなさい!ブログ拝見しましたよ。e-453

そうか!あなたにもセンセイのお話をしてました?(汗)。影響力が大きいのだわ。

宮迫さん、橋本センセイ。。。海老○センセイ,そして、森瑤子がわが影響力の4傑かしらe-266

この辺りもまたおしゃべりのときに追々と。
お土産話とお茶でもしながら~ね。

2009/09/10 08:29 | ake149 [ 編集 ]


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